Ken(L’Arc〜en〜Ciel)

役割:
L’Arc〜en〜Cielのギタリスト、ken。1994年のメジャーデビュー以降、バンドの代表曲を数多く手がけ、印象的なギターリフから繊細なアルペジオ、色彩豊かなギターソロまで幅広い表現を担っている。ストラトキャスターを中心に、楽曲ごとにギターやアンプ、エフェクターを使い分け、独自のサウンドを追求している。

kenの機材の特徴のひとつが、ギター本体の仕様にも積極的にこだわる姿勢だ。Fender Custom Shopと共同で製作したシグネチャーモデルでは、ピックアップの取り付け方法やネックの太さ、ボディ形状、塗装に至るまで独自のアイデアが反映されている。自らボディを削り、演奏しながら仕様を更新してきたモデルもある。

アンプやエフェクターも、単に歪みを加えるだけでなく、クリーン用とドライブ用のアンプを分け、ディレイやモジュレーションを複雑なルーティングシステムで制御する構成が特徴。長年愛用するヴィンテージ機材と、本人の要望を反映したカスタム機材を組み合わせながら、楽曲に合った音色を作り上げている。

Ken(L’Arc〜en〜Ciel)の使用機材

Guitar

Fender Ken Stratocaster Experiment #1

正式名称:Fender Ken Stratocaster Experiment #1
使用時期:2021年のL’Arc〜en〜Ciel結成30周年記念ツアーで登場。2022年の東京ドーム公演でもメインギターとして使用。
特徴:アルダーボディ、メイプルネック/指板、太いネックグリップ、ボディに直接取り付けられたピックアップが特徴。ボディのエルボーカット部や裏側のキャビティに金箔が施されている。

エピソード
「Experiment=実験」という名前の通り、kenのアイデアを盛り込んだシグネチャーモデル。金継ぎを施した陶器を思わせるデザインに加え、ken自身がボディのエッジを削り、表面にグラフィティ風の彫刻を加えるなど、実際に使用しながら手を加えている。本人は基音の出方を気に入っており、リードプレイとアルペジオの両方でフロント/リアのピックアップを使い分けやすい仕様だと語っている。

Fender Custom Shop Ken Stratocaster Paisley Fantasy

正式名称:Fender Custom Shop Ken Stratocaster Paisley Fantasy
使用時期:2016年のライブから導入。2022年の30周年記念東京ドーム公演でも使用。
特徴:鮮やかなペイズリー柄のフィニッシュが特徴。Fender Custom Shopのマスタービルダー、Greg Fesslerが製作したカスタムギターで、アクリル製ピックガードやボディへのピックアップ・ダイレクトマウントなど、kenのこだわりが反映されている。

エピソード
2022年の東京ドーム公演では、「Sell my Soul」「LOST HEAVEN」「Singin’ in the Rain」など、サブステージでの演奏に使用された。ken本人は、太いネックとダイレクトマウントのピックアップによる弾き心地に加え、想像力を刺激するペイントもこのギターの魅力として挙げている。

Fender Custom Shop Ken Stratocaster Galaxy Red

正式名称:Fender Custom Shop Ken Stratocaster Galaxy Red
使用時期:2010年から使用。2022年の30周年記念東京ドーム公演でも使用。
特徴:kenの初代シグネチャー・ストラトキャスター。アルダーボディとメイプルネックを採用し、Greg Fesslerが製作したカスタムモデル。独特のGalaxy Redフィニッシュとピックガードが外観上の特徴。

エピソード
2010年から愛用されている、kenを代表するシグネチャーギターのひとつ。2022年の東京ドーム公演では「Driver’s High」「Pretty girl」「STAY AWAY」などで使用された。スプリングにはRaw Vintage製パーツが採用され、ボディ背面のキャビティ周辺にはken自身によるレリック加工も施されている。

Fender American Acoustasonic Stratocaster

正式名称:Fender American Acoustasonic Stratocaster
使用時期:2021年から導入。2022年の30周年記念東京ドーム公演でも使用。
特徴:ストラトキャスターのシルエットに、アコースティックとエレクトリック双方のサウンドを扱える構造を組み合わせたギター。Fishman製アンダーサドル・トランスデューサー、Acoustasonicエンハンサー、Fender Acoustasonic Noiselessピックアップを搭載。

エピソード
アコースティック系の楽曲で使用されるギター。2022年の東京ドーム公演では「星空」の演奏で登場した。kenはこのギターをFender Tone Master Proと組み合わせて使用しており、本人もその組み合わせによって、より太みのあるサウンドが得られたと語っている。

Fender Limited Ken Stratocaster Dodome

正式名称:Fender Limited Ken Stratocaster Dodome
使用時期:2024年の「ARENA TOUR 2024 UNDERGROUND」で披露。2026年に限定シグネチャーモデルとして発表。
特徴:2基のハムバッカーとハードテイル・ブリッジを採用したストラトキャスター。ボディと指板は深い紫系の「どどめ色」で仕上げられ、ブラスナットやゴールドカラーのフレットなど、和の雰囲気を意識した仕様が特徴。

エピソード
Experiment #1などのシングルコイル搭載モデルとは異なる音の方向性を追求して開発された。kenは、アームを使いたい時にはExperiment #1、より力強いサウンドが欲しい時にはDodomeを使うという使い分けを説明している。ハードテイル構造により、指弾きの反応やブリッジ付近での演奏感も変化したと語っている。

Fernandes LA-80KK

正式名称:Fernandes LA-80KK
使用時期:1990年代。kenの初期シグネチャーモデルとして登場。個別のライブでの使用時期は、今回確認した資料だけでは特定できていない。
特徴:白いボディにゴールドパーツを組み合わせたストラトタイプのギター。リバースヘッドとロッキング・トレモロを採用。知られている仕様では、リアにDiMarzio Tone Zone、フロントとミドルにFernandes製シングルコイルを搭載している。

エピソード
Fernandesが展開していたkenの初期シグネチャーシリーズのひとつ。赤いLA-85KKと対になるモデルとして知られ、白いボディとゴールドパーツによる華やかな外観が特徴。後年のFender製ストラトキャスターのシグネチャーモデルとは異なる、kenの初期の機材遍歴を知るうえで重要なギターである。

Fernandes LA-85KK

正式名称:Fernandes LA-85KK
使用時期:1990年代後半。2000年前後のライブでも使用が確認されている。
特徴:kenのシグネチャーモデル。ボディ、ネック、指板などを赤系カラーで統一し、ゴールドパーツを組み合わせた個性的な外観が特徴。24フレット仕様で、SSHピックアップ配列、リア・ハムバッカーのコイルタップ機能、ロッキング・トレモロを備える。

エピソード
Fernandesと契約していた時期のkenを象徴するギターのひとつ。赤いボディだけでなく、指板やピックガード、ピックアップまで赤系でまとめられた大胆なデザインで知られる。ライブでは「Are You Ready!?」ツアーの「New World」「Driver’s High」などで使用された記録がある。

Effector

FREE THE TONE OVERDRIVELAND

正式名称:FREE THE TONE OVERDRIVELAND
使用時期:少なくとも2022年・2025年のライブ機材取材で確認。
特徴:kenの要望を受けてFREE THE TONEが製作したオーバードライブ。ライブシステムでは複数台が使用され、ソロ用とバッキング用で役割を分けている。

エピソード
kenは、単に歪ませるだけではなく、より「楽器的」なギターサウンドを求めてこのモデルを使用している。2022年の機材取材では、ソロ用の個体は18V駆動、バッキング用の個体は電圧を可変できるよう改造されていると紹介された。2025年の取材では、プロトタイプを含む複数台がラック内のペダルトレイに組み込まれていた。

FREE THE TONE FF-1Y-K

正式名称:FREE THE TONE FF-1Y-K
使用時期:少なくとも2022年・2025年のライブ機材取材で確認。
特徴:kenのシグネチャー・プログラマブルディレイ。複数のディレイ設定を切り替えられる機材で、ライブの複雑な音色構成を支えている。

エピソード
2022年の東京ドーム公演では2台が使用され、膨大なプリセットを分担して管理していた。2025年の機材取材では、歪み用アンプSuhr ML-100のセンド/リターンに接続され、ソロとバッキング用のディレイとして使用されていた。

Shin-Ei Uni-Vibe

正式名称:Shin-Ei Uni-Vibe
使用時期:少なくとも2022年・2025年のライブ機材取材で確認。
特徴:揺らぎのあるモジュレーション効果を生み出すヴィンテージ系エフェクター。kenのシステムではエクスプレッションペダルによるコントロールが可能な構成になっている。

エピソード
2022年の機材取材では、kenのサウンドに欠かせないエフェクターのひとつとして紹介された。2025年の取材でも使用が確認され、ラック内に設置されたUni-Vibeをステージ上の専用エクスプレッションペダルで操作する構成となっていた。取材記事によれば、使用個体はヴィンテージ品ながらコンディションの良いものとされる。

VOX Clyde McCoy Wah

正式名称:VOX Clyde McCoy Wah
使用時期:2025年のライブ機材取材で確認。
特徴:VOXのヴィンテージ・ワウペダル。kenが使用する個体は1968年後期製と紹介されており、オリジナル仕様の電池駆動で使用されている。

エピソード
2025年のサウンドシステム取材では、ステージ上の足元に置かれた機材として紹介された。オリジナル仕様のまま電池で駆動しているため、ライブごとに9V電池を交換しているという。kenはハードテイル仕様のギターを使う際、アームの代わりのような感覚でワウペダルを使うこともあると、Fenderのインタビューで語っている。

TC Electronic TC 2290

正式名称:TC Electronic TC 2290 Dynamic Digital Delay
使用時期:少なくとも2022年・2025年のライブ機材取材で確認。
特徴:ラック型のデジタルディレイ。kenのライブシステムでは、クリーンサウンド用のディレイとして使用されている。

エピソード
2025年の機材取材では、Roland SDE-2000、Roland SDE-3000Aとともに、クリーン用アンプTwo Rock Classic Reverb Signatureへ接続するシステムに組み込まれていた。複数のラックディレイを使い分け、楽曲に応じた空間表現を構築している。

FREE THE TONE COSMIC WAVE

正式名称:FREE THE TONE COSMIC WAVE
使用時期:2022年・2025年のライブ機材取材で確認。
特徴:モジュレーションディレイ。ディレイ音に揺らぎを加え、音色に広がりや動きを与えるエフェクター。

エピソード
2022年の東京ドーム公演の機材記事では、kenのエフェクターボードに組み込まれた空間系エフェクターとして紹介された。2025年のシステム取材でも使用が確認され、クリーンサウンド用アンプにつながるエフェクト群の一部として組み込まれていた。

関連アーティスト

同じ機材を使用しているアーティスト